ひざの痛み
ひざの痛みでお悩みですか?膝の痛みの原因は様々です。
- 靭帯損傷
- 半月板損傷
- 変形性膝関節症
- オスグッド病
① 靭帯損傷
靭帯損傷とは
靭帯とは、関節を構成する骨と骨がグラつかないように支えている吊橋のロープのようなものです。この靭帯の部分に痛みを生じたり、関節の動きが不安定になることを靱帯損傷と呼びます。
靭帯は基本伸び縮みしません。また、靭帯は原始的な組織でできているため、何らかの怪我で靭帯が伸びてしまった場合、構造上はもとに戻ることはありません。しかし、痛みを取り、社会復帰することは可能です。
靭帯損傷しやすい場所
ひざの靭帯損傷で、一番深刻な場所は、前十字靭帯です。一般的に、前十字靭帯を怪我することで選手生命に大きく関わってしまうほど重要な靭帯の働きをしています。
- 前十字靭帯
- 後十字靭帯
- 内側側副靭帯
- 外側側副靭帯
靭帯損傷の治療
靭帯を明らかに傷めたとわかった時には、応急処置はアイシングが最も有効とされています。痛みに対しては湿布などの消炎鎮痛剤、超音波、低周波などの物理療法なども効果がみられます。
靭帯が切れてしまった時にはつなげる手術をおこないます。靭帯は原始的な組織のため、一度伸びてしまうともとに戻ることはありません。痛みのコントロールのみになってしまいます。炎症がおさまるまでは、ギプス固定することもよくあります。
② 半月板損傷
半月板損傷とは

膝の関節を構成する骨には、太ももの大腿骨、スネにあたる脛骨、これらの骨のクッションの役割をしている軟骨の役割をしている半月板があります。
半月板には、外側半月と内側半月があり、何らかの理由で傷めた時に欠けてしまうことがあります。これが原因で痛みが出たり、曲げ伸ばしに制限が出てしまうことを半月板損傷と呼んでいます。
半月板損傷の症状
- 膝の曲げ伸ばしで引っかかる
- 膝を曲げた時に痛くなる
- 膝の裏が痛くなる
- 膝のお皿のまわりが腫れる
半月板損傷の診断

※内側半月板損傷しているレントゲン
半月板損傷と診断するためには、徒手検査や症状の経過からも可能ですが、単純X線(レントゲン)写真では半月板は写りません。
ただ、上の写真のように、長期にわたる負担のため損傷した場合には関節の隙間に差が生じることで判断できることもあります。
症状や診察で半月板損傷を疑えばMRI検査を行います。MRIは非侵襲性で半月板損傷の病態や合併する靭帯損傷の診断にも有用です。
治療
一般的な半月板損傷の治療は、症状の程度や損傷部位によって、保存療法(運動療法、ヒアルロン酸注射など)と手術療法(半月板切除術、半月板縫合術など)のいずれかを選択します。
③ 変形性膝関節症

最近、動き始めにひざの痛みが出ていませんか?
変形性膝関節症とは、膝の関節の軟骨の質が低下し、少しずつすり減り、歩行時に膝の痛みがあらわれる病気です。 平らな場所での歩行は大丈夫でも、階段で膝が痛いために困っている、歩行時の膝の痛みはないけれど、正座は膝が痛くてできない、などが初期の変形性膝関節症の症状です。
変形性膝関節症とは
40歳以上で「膝の痛み」でお悩みの方は全国で800万人(推定)。その大部分は、変形性膝関節症によるものといわれています。
変形性膝関節症の男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります
主な症状は膝の痛みと水がたまることです。初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。
変形膝関節症の原因
原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や素因(遺伝子)も関与しています。また骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することがあります。
加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、遣い過ぎによりすり減り、関節が変形します。
変形性膝関節症の治療
変形性膝関節症の治療は、主に、対症療法、リハビリ、手術となります。その他、実費での再生医療があります。
対症療法
対症療法とは、気になる症状に対して処置する治療となります。大半の治療は対症療法を指していて、主に、痛み止めの湿布、塗り薬、注射、水を抜く注射、関節の滑りを良くするヒアルロン注射となります。
昔から、膝に水が溜まったら注射で抜くとよく耳にします。もちろん、膝の関節が水でパンパンになった場合は、抜いてあげたほうが楽になりますが、最新研究では、あまり抜かないほうが良いことがわかりました。というのも、この膝のお水の正体の一つに、体のケガを治す幹細胞という組織がたくさん含まれているからです。
幹細胞は、近年再生医療で注目を浴びている膝軟骨のもとになる細胞で、せっかく幹細胞が膝を治そうとしても、注射で抜かれてしまうと、修復能力が無くなってしまうからです。
人工関節手術をおこなう前に
変形性膝関節症は、保存療法で対応できなくなったら人工膝関節置換術を選択するしかないというイメージが強くあります。しかし近年、末梢神経ラジオ波焼灼療法や膝周囲骨切り術、半月板制動術といった新たな方法が相次ぎ保険収載されました。関節を温存する手段は豊富になっています。
2024年度診療報酬改定では、大腿骨遠位骨切り術や関節鏡下半月板制動術が保険適応となったことで、関節を温存して一歩前の治療として注目されています。
ひざの痛みに対する治療
超音波

半月板損傷、靭帯損傷、変形性膝関節症に対する超音波治療は、低出力の超音波を患部に当て、保存療法の一環として用いられます。具体的には、炎症の抑制、組織修復の促進、関節機能の回復をサポートします。手術とは異なり、身体への負担が少ないため、高齢者や身体的な問題がある患者さんにも適していて、施術による痛みや不快感が少なく、患者さんの負担が少ない治療方法です。
症例:滑膜炎および関節水腫の強い初期膝OA
本症例においては、超音波実施により、滑膜の炎症、関節水腫が軽減したため、安静時痛、夜間時痛という自発痛が消失したと考えられる。
最終評価時には、超音波治療による関節水腫の軽減により神経学的抑制が取り除
かれたことに加えて滑膜炎の軽減により、筋力が向上したと考えられる。
Shockwave(衝撃波)

近年では、メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手をはじめ、多くのスポーツ選手も取り入れている治療法です。
ショックウェーブは、筋筋膜・腱の疼痛緩和に即効性が高く、効率的な治療ができます。
ショックウェーブは、日本語で衝撃波を意味します。衝撃波を生体に照射することで様々な治療効果があることがドイツの研究で発見されました。
現在では外科的手術をすることなく腎臓結石を体外から粉砕する技術に応用されています。当院では、衝撃波の中でもラジアル・ショックウェーブ(Radial Shockwave)という安全性の高い低出力衝撃波を使って、変形性膝関節症による固くなった筋・筋膜、腱の治療を施して行きます。
体外衝撃波治療器には集束型と拡散型の2種類があり、集束型の場合、限局した病変、例えば肘腱付着部炎や骨障害の治療において、患部のみにピンポイントで強力な衝撃波を加えることで高い効果が期待できるのです。
また出力の上げ方も患者様の痛みの感じ方に応じて徐々に上げていくため、痛みに弱い方や小児の患者様へも使用しやすい特徴があります。
保健メディカル整骨院
東京都大田区上池台2-31-10
横山ビル1階
池上線:洗足池駅徒歩1分
電話:03(6425)6127
平日:午前9:30~12:30 午後14:30~19:30
土曜:午前9:30~12:30 午後14:30~17:30
日曜:午前9:30~12:30
休診日: 木曜、祝祭日

